大学院2年 中原翔平
2025年1月のとある日、指導医の先生方から「とりあえず夏ESCあるから抄録出してみて。」と突然言われ、当時大学院生1年の私は「どうせ通らないだろう。」と確信して抄録を提出しました。しかし、5月に1通のメールが届き、「Your abstract has been accepted for presentation at ESC Congress 2025」と記載されていました。しかもポスターかと思いきや、まさかのoral presentationであると。周りの先生の反応が若干険しくなったのを見て、事の重大さを痛感しました。 そんな中、私は今回スペイン・マドリードで開催されたESC congress 2025 (2025/8/29 - 9/1)に現地参加しましたので、ご報告させていただきます。 3万人規模で世界一の規模とも称されるESCの総会には、世界各国から循環器診療に携わる医療従事者がマドリードの地に集まりました(写真1-2)。


(写真1) (写真2) 毎年数多くのevidenceが発出されるこの学会では、今年もDIGIT-HF、VICTOR、ODYSSEY-HCMなど、連日のHotline/Late breakingセッションでさまざまなTrialの結果が発表され、その多くがNew England Journal of MedicineやLancetなどのトップジャーナルに同時掲載されました。

(写真3)
当科からは4演題が採択されました。心不全班 鍋田先生からは「Prognostic factors of fatal bentricular arrhythmias in cardiac sarcoidosis patients without a history of ventricular arrhythmias: insights from nationwide registry」の題目でのmoderated e poster発表(写真4)。瀧上先生からは「Change of vasoactive-inotropic score in pationts with cardiogenic shock receiving paercutaneous ventricular assist device」の題目でのmoderated e poster発表(写真5)。心不全班大学院4年の飯倉先生からは「Invasive hemodynamic ramp test stratifying short-term fatal event risk after weaning of impella microaxial flow pump」の題目でのoral presentationを行いました(写真6)。 諸先輩方の英語発表は堂々たるもので、聴衆の興味を惹きつけ、海外の医師からの難解な質問に対しても完璧に答えており、流石の一言でした。

(写真4)

(写真5)

(写真6) 私はESC 3日目に、「Bleeding risk of concomitant use of microaxial flow pump in patients with cardiogenic shock receving VA-ECMO」の題目で発表をさせていただきました(写真7)。

(写真7) 発表は概ね問題なくでき、Q&Aでは多くの質問をいただいた一方で、自分の英語力不足で質問に対する回答を的確にできず、悔しい思いをしました。今回は座長の先生方の優しさもあり無事に終えることができたものの、今後に向けて英語力を向上させることを誓いました。
日本からも多くの演題が発表されており、会場ではBern大学に留学中の柿崎先生や、以前当院で救急循環器として勤めていらした山形大学の木下先生などにもお会いすることができました。異国の地で再会できるのは感慨深かったです。

(写真8: 会場前のモニュメントで集合写真) 阿古教授も現地で幾多のミーティングをこなしながらglobal sessionの座長を務められ、非常にお忙しくされておられましたが、3日目にはマドリード中心部のレストランで食事をご一緒することができ、今回発表されたtrialの話などで花を咲かせました(写真9-10)。

(写真9)